雅文化学院
暑い日が続く夏。冷たい飲み物に手が伸びがちですが、体の中からやさしく涼をとるなら中国茶の出番です。とくに夏場におすすめなのが「緑茶」。体の熱を冷まし、心地よい清涼感を与えてくれます。
日本では「味」に重きを置いて緑茶を楽しむことが多いですが、中国では「香り」を大事にします。湯を注いだ瞬間に広がるやさしく繊細な香気は、まるで自然の中にいるような心地よさを運んでくれます。
今日は親しい友人たちと、ほんの小さな中国茶のパーティーを開きました。テーブルに並べたのは、中国緑茶の代表格「明前龍井茶(めいぜん・ろんじんちゃ)」。手摘みで収穫された若芽だけを使い、限られた時期にしか作られないため、生産量も少なくとても貴重なお茶です。
淡い黄緑色の水色と、ふわりと立ちのぼる甘く上品な香り──そのひと口が、蒸し暑い午後に静かな清涼感をもたらしてくれました。香りと味わいの奥深さはもちろん、身体と心のバランスを整えてくれるやさしさに、皆自然と笑顔に。
冷房に頼りすぎず、自然の力で涼を感じたい夏の日に。一杯の中国茶が、日常にほんの少しの贅沢を運んでくれるかもしれません。
今年の夏は、氷や冷房に頼るだけでなく、中国緑茶の「香り」と「涼」を取り入れてみてはいかがでしょうか。